「実習生って、時々びっくりすることをするよね」――そう言われるたびに著者が心の中でつぶやくのは、「たぶん、向こうも同じことを思っています」という言葉。
本書は、日本人とベトナム人技能実習生との間に起こる“すれ違い”や誤解をテーマに、実際の出来事をユーモラスかつ温かい視点で描いた一冊です。
前作『実話で学ぶ!実話で笑う!ベトナム人技能実習生の世界』では技能実習生側の目線で日常を描きましたが、本作では日本人側の誤解や文化のズレにフォーカス。
登場するベトナム人たちは、悪意があるわけではなく、文化や言葉の違い、優しさの表現のズレから小さな誤解や騒動が生まれます。しかし、その背景には、まじめさ・一生懸命さ・人とのつながりを大切にする心があります。
笑えるエピソードの裏には、名前のない努力や信頼、そして時に切ない誤解も隠れています。
「なんでそんなことを?」と眉をひそめる前に、「そういう背景があるのか」と想像してみる――そんな想像力と優しさのきっかけを与えてくれる一冊です。
1. 書籍情報
- タイトル:理解して笑うベトナム人技能実習生の世界
- 著者:Tran Van Quyen(チャン・バン・クエン)
- 出版年:2025年
- 言語:日本語
- ページ数:159ページ(紙版)
- 形式:Kindle版/ペーパーバック(POD)
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2. 本書の特徴
- 実際の現場で起きたリアルなエピソードを多数収録
- 誤解の原因となる文化や習慣の違いをわかりやすく解説
- 読みやすい一話完結形式で、通勤・通学の合間にも楽しめる
- 笑いと共感、そして小さな気づきを同時に得られる構成
3. こんな方におすすめ
- 技能実習生や外国人材と一緒に働いている方
- 異文化コミュニケーションや国際交流に関心がある方
- 実習生制度の現実や日常を知りたい方
- 笑いながらも学びのある読み物を探している方
4. おわりに
本書は、制度紹介やルポルタージュにとどまらず、人と人が出会い、笑い、時にぶつかりながら理解を深めていく過程を描きます。
技能実習制度という枠組みの中で生きる人々の、等身大の姿と心の動きを知ることができるでしょう。
文化は壁ではなく、笑いと学びをもたらす“架け橋”になり得る――そのことを実感できる一冊です。